母親に抱かれるはずだった小さなニホンザルが、“ぬいぐるみ”を抱えている――。
その姿が注目を集めています。
千葉県市川市にある市川市動植物園で生まれたニホンザルの赤ちゃん「パンチ」は、生後まもなく母ザルから育児を受けられなくなり、人工哺育で育てられています。
母親代わりとなったのは“飼育員”、そして“一体のぬいぐるみ”です。
現在は猿山で群れと関わりながら生活していると伝えられています。本記事では、これまでの経緯と現在の様子を整理します。
何があったのか
千葉県市川市にある市川市動植物園で生まれたニホンザルの赤ちゃん「パンチ」。
報道によると、生後まもなく母ザルが育児を行わなくなり、飼育員による人工哺育が始まりました。
安心できる環境づくりの一環として、タオルや複数のぬいぐるみが用意されたとされています。その中でパンチが選んだのが、オランウータンのぬいぐるみでした。
その様子は公式SNSでも紹介され、SNS上では「#がんばれパンチ」というハッシュタグを用いた投稿も見られます。
※本記事は毎日新聞の報道および市川市動植物園の公式発信内容を参考に構成しています。
母親代わりのぬいぐるみと飼育員の存在
パンチが抱えているぬいぐるみは、生活環境を安定させるために用意されたものの一つです。
発達心理学では、子どもが特定の毛布やぬいぐるみに安心感を求める現象を「移行対象」と呼ぶことがあります。養育者の代わりとして心理的安定を補助する存在とされています。
パンチにとってそのぬいぐるみがどのような意味を持つのかは明らかではありませんが、落ち着ける対象になっている可能性はあります。
また、人工哺育では飼育員による継続的なケアが不可欠です。給餌や健康管理、環境調整など、日々の積み重ねによって成長が支えられています。
パンチの現在の様子
市川市動植物園の公式発信によると、パンチは現在、猿山で群れと関わりながら生活しているとされています。
市川動植物園の公式Xでは手入れ(毛づくろい)をされたり、ほかの個体にちょっかいを出して怒られたりと、日々さまざまな経験を重ねている様子が紹介されています。
パンチは少しずつ群れのサル達との交流を深めています!
毛づくろいされたり、ちょっかいをかけてみたり、怒られたりと毎日色んな経験をして、サルとして群れで暮らすための生き方を日々学んでいます!#市川市動植物園#ニホンザル#パンチ #がんばれパンチ#市川ファン pic.twitter.com/Ds0NT7FKFg— 市川市動植物園(公式) (@ichikawa_zoo) February 6, 2026
触れ合う個体も徐々に増えており、群れのルールを学びながら少しずつ関係性を築いている段階にあるとみられています。
ニホンザルは群れの中で序列や社会的距離を学ぶ動物です。若い個体は遊びや接触を通じて行動を身につけていくとされています。
パンチもまた、その過程にあります。
動物界における育児放棄について
動物の世界では、育児がうまくいかないケースは珍しいものではありません。
母体の体調、経験不足、環境要因など、さまざまな理由が考えられます。自然界ではそのまま生存が難しくなることもあります。
動物園では、状況に応じて人工哺育という方法が選択されることがあります。これは個体の命を守るための飼育管理の一環です。
動物園の役割は展示だけでなく、保全や個体管理も含まれています。
まとめ
パンチは現在も群れの中で成長を続けています。
ニホンザルの群れには序列や距離の取り方など独自の関係性があり、若い個体は仲間との関わりの中で社会性を学んでいくとされています。親から離れ、自立へ向かう過程もその一部です。
人工哺育で育った個体であっても、環境や周囲の支えの中で徐々に適応していくケースがあるとされています。
パンチもまた、群れの中で経験を重ねながら成長していく段階にあるとみられています。
今後も動物園での飼育や保全の取り組みの一例として、その成長が見守られていくでしょう。

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